けあらし2008-01-20 Sun 00:03
昨日は、連続の真冬日でした。 北海道と本州の最短地点、 汐首岬方面の海面に、もうもうと湯気のように水蒸気が立ち上がっています。 これが、北海道で「けあらし」と呼んでいる冬の風物詩です。 刻一刻とわき立つ様子が変化していきます。
「けあらし」は、左手の函館市銭亀沢、戸井方面から汐首岬を越え、津軽海峡に広がっています。 このときは、すでに太陽も昇りきっていますが、気温はマイナス8度しかありません。 津軽海峡の沖合いが白く見えるのは、「けあらし」が一面に広がっているためです。
この「けあらし」は、気温がもっとも低くなる日の出前後に多く発生します。気温が上がり始めると消散していきます。
この「けあらし」が起きるのは、まず夜間に放射冷却で陸地の空気が冷やされます。 その冷やされた空気が重いために山から谷や川を伝ってゆっくりと海面に流れ出します。 海面上に流れ出した冷たい空気は、暖かい海水と触れ合うことによって蒸気霧を発生させます。 この蒸気霧がもやとなって沸き立ったものを、北海道では「けあらし」と呼ぶのです。
この「けあらし」が現れやすい条件としては、冬型の気圧配置が緩みだして季節風が弱まった、マイナス10度以下の気温の低い日です。 海水の温度と流れ込んだ空気の温度の差が15度以上あって、風速が2から4メートルくらいの弱いときによく起こります。 この「けあらし」が見られるくらい「シバレた」朝は、日中も穏やかな晴天になります。 石川啄木の「一握の砂」で有名な大森浜から、函館山方向を望むと、まさに真っ青に晴れ渡った空が広がっています。 今回は、時間がなかったので、大森浜からの撮影でしたが、汐首岬の方面へ行くと、「けあらし」の中を進み行く漁船などを写すことができます。 また、過去に一度みたことがあるのですが、日の出前の薄暗い津軽海峡を見下ろす高台から「けあらし」を見ると、海面全体が「けあらし」につつまれ、幻想的な世界が広がっています。 一度、カメラに収めてみたいものです。
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